いちごのつぶやき

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高血圧と向きあう

妊娠7ヶ月くらいのとき、妊娠高血圧症候群になった。

まさかこんなことになるとは。

今まで血圧は高くなったことがなかったが、妊娠時のこれは別物らしい。

想像していた出産までの道のりとは違うものになってきたと感じた。

自分の体のことだし、仕方ない。

検診時に何度血圧を測っても高いと言われる。

これはやばいといった感じで看護師さんが怒っている。

もう一度測ってもやはり高い。

次回の検診で高いと医師より話がありますと言われる。


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次回の検診時も見事にぶっちぎって高くなった。

そして尿タンパクもプラス。

気をつけていた塩分控えめの食事と適度な運動は、血圧を下げることに効いていないようであった。

そして医者より、この病院では産めません。別の大病院へ行ってと伝えられた。

あたりまえだが、大病院の方が体制が整っているとのこと。

大変なことが重なり、へとへとになり、さらに血圧が上がっていく。

でも、ここでめげるわけにはいかなかった。

家に落ち着いて帰り、病院の変更のための手続きや準備をした。

歩いて10分の医院から車で30分の大病院へ。

そして、大病院の1回目の検診時に危険があると怖いので入院してくださいと告げられた。

また、びっくり。

いろいろ買い出して、即入院となった。

入院するとなぜかホッとした。

もう何もしなくていいのだ。あれこれしてはいけないのだ。

何故かいろいろなことから開放されていく。

入院生活は減塩食をいただきながら、ひたすら安静。

何もしない時間に元気を少し取り戻したように思う。

しかし、血圧は下がることはなく、高いが落ち着いているといった感じだった。


そんなこんなで入院すること3週間。

なんとか37週を超えた時に、医師よりもう生みましょう!と言われた。

予定日より3週間ほど早いけど、大きくなりたい赤ちゃんを出して上げましょうとのこと。


あれよあれよと進行していった。

その後、なんとか出産した。



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高い血圧のまま、子育てのもろもろのことを習い、血圧の高いまま退院した。

病院で薬をもらい、家で血圧を毎日測定し、頻繁に通院した。

小さい頃から一度も高血圧になったことがなかったが、ここから血圧のことと向き合う日々が始まった。



治療は血圧の測定、血液の検査、尿検査が主だった。

他の病気がないか調査しつつ、血圧が下がるように薬をもらう。

しかし、子育てしながら、通院するのはなかなかハードで一向に血圧は下がらなかった。

買い物したり、お風呂にはいると血圧がきつく上がる。

薬のせいか咳がひどく出るし、抜け毛もひどい。

心臓もどきどきする気がする。

何度も何度も通院し、自分の血圧と向き合った。

その間も生活改善を試みた。

お酒はもちろん飲まず。

塩分を控えた献立にする。

野菜を食べる。

脂分を控える。


しかしすぐには血圧は下がらなかった。

いつもはすんなりできていたことが倍くらい時間がかかる。

血圧のためか産後のためかわからないが、疲労感も強かった。

血圧が高くなっていそうだと感じて測るとやはり高い。

毎日薬を飲みながら様子をみた。

投薬をやめるわけにいかず、血圧がさがるのを待った。

毎日薬を飲むことに慣れていない私は疲弊していた。


出産後8ヶ月以上たったとき、ようやく血圧が下がり始めた。

体も少し動くようになった。

運動することも、快適になった。


ようやく血圧をはかることが苦にならなくなった。

でも、ふと疲れると血圧のことを思いだしゆっくりしている。

深呼吸したり、ぼんやりすると血圧はすーっと下がった。

血圧は逐一変化している。

高血圧が自分と向き合う時間をくれたと思っている。

疲れると、休むようになった。

将来の体のことを長い目で考える必要もでてきた。

病気になって初めて少し自分に向き合えたように思う。



写真は夏の植物園にて。