いちごのつぶやき

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巨大台風を経験して

九州に住んでいたとき、とてつもなく巨大な台風を経験した

洗濯機が部屋に入り込んだ人

強化ガラスが割れて家が大変になった人

橋の上で動けなくなっている人

あちこちで何かが飛んでいた

それはとても怖いものだった


そういう自分も自転車を押しながら学校から家に向かっていた

もちろん傘はさせないほどの雨混じりの強風

家の近くの橋に差し掛かったとき、身が浮く感じがした

慌てて自転車を倒し、座って欄干をつかんだ

轟々と流れる川、水かさが異常に増している

このまま座っていては危険だと感じて、座りながら、自転車を引きずりながらアパートを目指した

服は雨で濡れて、風で冷やされて、夏だというのに体感温度は下がっていく

いつもなら数分でつくはずのところが30分かかってもたどり着けない

近くの家や店はシャッターをおろしていて、防水用に土のうで塞いでいる

人の気配すらしない

孤独と戦いながら、這うようにアパートまでたどり着いた


アパートでは電気が使えた

ガスもOKだ

これで冷えた体を暖め、温かいスープを飲んだ

その後、窓際から離れて、カーテンを閉めて過ごした

近くの川から警報が鳴りっぱなし、無線で何やら言っているが聞こえない

テレビの情報はピンポイントに入って来ない

仕方ない、待つことにした


2時間ほどすれば風はだいぶましになり雨はやんだ

やっと一安心

しかし、時に吹く突風が怖くて、その日は家にこもっていた



あの時、学校にずっと居ればよかったのだろうか

今思えば、風が強くなる前に食料を買い出し学校で待機する

あるいは

学校を早く切り上げて帰っていれば、怖い経験はしなくてすんだはずだ

開講されていた授業を取ることより命だろう


時にはルールから逸脱して判断が必要になる

自然の恐怖を生身で感じた経験は台風が来るたびに思い出す

早め早めに行動する

時にはやりすぎて必要ない対策もあるが、備えることをしなければ後悔するだろう

自然と共存できますように