超早食い先生

ご飯の時間は人それぞれだけど、超がつくほど早食いだった先生の話。

学生時代のある日、作業が立て込んでいて、お昼の時間にご飯をたべることができなかった。

学食は閉まっているし、お腹がすきすぎて困った。

なんとかコンビニに向かおうとしていると、先生からご飯を食べに行こうと誘ってもらった。

先生は教え子を一人連れて、合計三人でランチへ向かった。

場所は先生のオススメ家庭的な定食のある店。

店はアットホームな雰囲気で、すでにランチを済まされた方が新聞を読んだりして過ごされていた。


先生は席についくやいなや、ランチメニューから魚を選択。

もう一人の学生は唐揚げ定食と速攻で決定。

きっと、この店に慣れているので早いのだろう。

私も頑張ってメニューに目を凝らし考える。

あんまり考えてる暇もない、「生姜焼き定食」で決定。


店まで10分ほど歩いたので、少し汗ばみながら、空き過ぎたお腹と乾いた喉を水で潤しながら待っていると

あっという間に出されるメニュー。


私はほっと一息つきながらゆっくり食べだした。

すると、先に提供されていた先生の皿には、すでに魚がほとんどない状態。

早すぎる。

出されて1分も経っていない。。。

先生は会話を少しはさみながら、大きな口にご飯をいれている。

かなりご飯も減った。

なんと早い大食い、早食い、どか食いじゃないか。

そんなこと考えている暇はない。

自分も食べなければ完全に取り残されてしまう。

生姜焼きを食べだした。

しかし、自分が4分の1も食べない時に先生は終了。

そして、半分くらい食べ終わった時に、連れの学生さんが終了。

ついに自分だけとなった。

別にいいのだろうけれど、取り残された気分。

仕方ない、少し急ごう。

しかし、お肉なんて急いで食べられない。

先生とお連れの学生は少し話したり、新聞を読んだりしながら待ってくれた。

ゆっくり食べてよとも言われた。


なかなかハードな時間だった。

美味しいは美味しい定食だけど、こうも食べるスピードが違うとなかなか味わえない。

これでコーヒーでも食後に皆の分を揃えて出してもらおうものなら、だいぶ腹の具合は違うだろう。

そんなこんなで、帰りは少しゆっくり歩いて帰ってきた。


そんなにのんびりしている時間もなかった学生だったけれど、疲れた日のランチはゆっくり食べたい。

でも人と食べるとある程度は合わせないと、など葛藤した日だった。

その早食い先生は普段から行動がテキパキしている。

授業も理路整然としていて、聞きやすい。

教え子もぐんぐん力をつけていた。

きっとそういうことなんだろう、なんでも早いし、それが普通にできる人。


ごはんを一緒に食べると、その人のことを少し深く知ることができるように思う。

またご飯を食べると記憶に残る。

たくさんの思い出の中に、この早食いランチの記憶は刻まれている。