小さい頃の夢と今の仕事

小さい頃、それは保育園に通う頃に書いていた夢。

大人になったら何になりたい?

「テニスプレイヤー」とあった。

えっ、なぜ?

ラケットも触ったことない。

テニスを見に言ったこともない。

好きなテニスプレイヤーもいない。

不思議なことだ。

でも、それは保育園の頃。

きっと一生懸命考えて決めたに違いない。

書き残していたおかげで、記憶にないテニスプレイヤーが一番古い夢だったと知る。

 

続いての夢は、お花屋さん。

かわいい。

きれい。

いい香り。

花に囲まれて幸せ。

そんなことを思っていた。

しかし、きつい仕事だよの一言で心が揺らいだ。

その夢はいつの間にか消えたようだ。

 

次に、ケーキ屋さん。

あの美味しいケーキがいっぱい食べられる。

あの甘いケーキが毎日食べられる。

そんなこんなで、たまに家で作るケーキ。

弟が作るケーキの方が圧倒的に美味しい。

出来栄えも違うじゃないか。

こんなことでは、ケーキ屋は無理。

その後も、弟は何度も何度もケーキを家族に振る舞う。

自分は食べる方の専門に。

終いには、あれこれ批評するだけになる。

手伝うのはクリームの泡立てのみ。

そんなケーキ屋さんの夢もいつしか小さくなっていったのだろう。

 

 

 

その後、大人になってなりたいものはなかった。

夢などなし。

普通がいいと。(今思えば普通も定義が難しく、なるには難しいと思うが)

聞かれても、分からない。

なりたいものはないの一点張り。

 

しかし、中学生になった時。

高校受験の練習とやらで、面接の授業があった。

そこで、夢について聞かれる。

ないというのも減点。

あれこれ考える。

そうしないと出てこない夢。

なんと夢のない生き方。

でも仕方ない、ないものはない。

 

中学生の頃は比較的優等生。

でも、好きな授業は圧倒的に体育。

だから、面接対策で答えるために絞り出したなりたいものは中学の体育の先生。

体育を生徒に教える、すごいことだ。

でも、体育は運動だけではない。

体のことや、健康のことも習う。

よく考えたら、それはそんなに好きでもない。

でも、この辺りから将来を考えなくてはと感じていたように思う。

 

しかし、高校生では勉強が大変でなりたいものまで気が回らない。

完全に今しか見えてない人。

よって、夢はなし。

決められた高校という枠の中で、必死に勉強するだけ。

でも、今に必死で、大きな目標がない。

成績は上がらなかった記憶がある。

そんな高校生だった。

進路希望を決める時、なりたいもの、やりたいことがないと難しい。

大学の種類はかなりある。大学以外もジャンルが多い。

理系、文系以外の枠にとらわれない学校も。

希望がわからない人は、とりあえず理系、文系を決めてくださいと。

へつつっっつ???

そんなに簡単に?

保育、医者、心理学、農学、理学、工学、法学、音楽、フリーター、工芸、美術、ペットなどなど

ジャンルは無限。

ここで一気に広がる世界。

自分の殻の小ささと世間の広さに圧倒される。

目に見えるすべてが選択肢ではないか?

 

 

高校が理系よりのクラスだったため、なんとなくで理系に。

なんとなくでもいい。

砂漠の研究がしたい。

だから理系なのだ。

必死で大学生になる。(第一希望は受ける基準にあらずだった)

なんとか大学生になれた。

 

 

大学生もいつかは社会人になる。

今振り返ると、就職を決める頃は、就職氷河期

厳しい現実にぶち当たる。

あれこれ就職説明会に参加するものの、全く決まらず。

でも、仕方ない。

これが現実。

この頃になって、やっと考え出す。

今後、どうする?

何する?

青年海外協力隊

留学?

院生?

フリーター?

社会人?

家に戻る?

その前に何になりたいのだ?

 

友達はよく考えていた。

美術を志すもの。

青年海外協力隊に行ったもの。

気象予報士を目指したもの。

酪農体験にいったもの。

教師の免許を習得したもの。

実家に戻り、農家になるために、別の農家に研修にいったもの。

サービス業がよくて、東京に進出したもの。

海外でエレベーターを設置する仕事をするもの。

看護師になったもの。

 

自分は?

遅すぎた。。。でも、今がスタート。必死にやるしかない。

 

その後、実家の近くの大学院生になり、もう一度自分を見つめ直した。

もちろん、親のすねをかじらせてもらった。

奨学金もお願いした。

バイトもした。

勉強も実験もした。

修士論文も書いた。

これらをやりながら、自分を見つめつつ就職活動もした。

そんな院生生活もあと3ヶ月で終わるという頃。

まだ、何も先が決まっていなかった自分に一枚の張り紙が目に舞い込んだ。

 

植物を触る仕事。

植物を学んで来て、植物をさわる、植物に関われる仕事。

これは神のおつげか?

これしかないと思った。

いきなり超本気モードになった。

もう、あと数カ月すれば学生は終わる。

なんとしても社会にでたい。

ここに絞って活動した。

院生生活の終了間近に就職が決まった。

なんという滑り込み方。

でもいいのだ、自分が決めた道を一歩進みだした。

その他の候補も少し頭をよぎったが、また縁があれば必ず出会う。

そう信じて社会人が始まった。

 

夢とはなんだったのだろう?

あの子供の頃のお花屋さんという夢。

同じじゃないが、近い。

小さな頃から、好きにふれていたい。

そして、大人になっても好きにふれていたい。

夢は途中で変わってもいい。

夢はなくてもいい。

夢は多くてもいい。

夢と現実が混ざっていてもいい。

夢はどこまでも続くのだ。

生きている限り。