私と多肉植物の出会い。
それは街角の花屋さんで。
バイトを終えて、街角の小さな花屋にふらっと入った。
そこには香りのいい花。
生命力のある観葉植物。
たくさんのラッピング用材、リボン、ピック、ラベル。
その店の片隅に、小さな鉢の植物があった。
これは何???
鉢に小さな親指ほどの植物が植わっている。
これはサボテンでもなしい、葉にしては茶色いし。
コロンとした塊が2つ、鉢から顔を出している。
うーん、これはなんだ???
多肉植物とラベルにかかれている。
早速一つ購入。
袋のなかで鉢が転んでしまわないように、丁寧に梱包された植物は無事に家まで連れて帰れた。
持って買えると、親は大笑い。
これはお尻?
おしりって。。。
コロンとした塊2つ。。。
確かにお尻にも似ているけども。
多肉植物って総称だけ分かっていて、その正確な名前は分からない。
我が家に来た多肉植物は、たまに水をかけるだけで全く変化がなかった。
以下はその時の多肉植物ではないけれど、同じ系統のもの。
その変化がなかった多肉植物は、その後、日光不足なのか間延びしたように長くなった。
あわてて窓辺に移動する。
しばらくすると、中から新しい葉?コブ?がでてきたのだ。
なんだかびっくり!
この植物は葉のような2つのコブの中心部分から、新しいコブを出す。
この動きで生きている。
ちょうど上のようなイメージ。
今まで育てた植物とはちょっと違う。
いや、全然違う。
でも面白い。
変なというと失礼だが、それで元気に生きていた。
何度かコブを交換しながら、生きていた。
だが、枯らしてしまった。
水をやりすぎたのか、2つしかないコブの一つが溶けたようになり枯れてしまった。
そうなればパワーは半減。
あっという間に、もう一つのコブも。。。
そして、しばらく待ってみたが、もうコブが出てくることはなかった。
やってしまった。
もっと調べて育てればよかった。
しかし時はすでに遅し。
反省。
あの多肉植物の暮らしているところを考えて。。。
次は育てよう。
そう思いつつも、もうあの多肉植物はあの花屋からなくなっていた。
たまに、寄ってみるものの、入荷されることはなかった。
きっと珍しいものに違いない。
だから出会えないのだ。
そんなことを考えていたが、それ以上進まなかった。
ある日、多肉植物が好きな人に出会った。
そして、あれがリトープスという名前の多肉植物の仲間であると教えてもらった。
それは砂漠や石の隙間で生活していると。
だから、色は茶色。
動物に食べられないように擬態している。
そして、たまに花も咲くと。
一気にあの初めて出会ったリトープスの姿が蘇った。
あのお尻に似たリトープスは擬態して、石と石の隙間でひっそり生きてる。
そして、動物に食べられないように、石の色に似ている。
なんとすごいこと!
ひっそり生きる植物。
一気に好きになった。
あの植物が好きである出会いが抜群にアップした。
リトープスを探し始めた。
すると、多肉植物好きのその人が、安い値段で分けてくれたのだ。
もう一度挑戦することに!
あのコブは葉だった。
新しい葉がでてくるのは、脱皮というらしい。
古い葉の中から新しい葉がでる。
その脱皮は1年に1回起こるらしい。
自分の初めて買ったリトープスは年に何度も脱皮していたが。。。
それは、苦しかったのかもしれない。
何か環境の変化があって、脱皮を繰り返したのかもしれない。
その後、様々な多肉植物に出会ったが、リトープスほどの感動はない。
あのリトープスの葉と葉の間から出る花。
渾身のエネルギーを注いで咲かせていると人間にもわかる。
リトープス君。
感動をありがとう。
我が家に来てくれてありがとう。
リトープスが好きになったのは、それを好きな人に出会ったからだ。
その人から安く譲り受け、失敗しながらも楽しい栽培をした。
好きな人というのは、極めている。
極めている人の話は深い。
深さの側でいると、自分も少しその深みに入れそうな気がする。
リトープスの色、模様がすごい。
植物が緑という固定概念をぶち破る。
リトープスの真ん中、葉の間に見えているゴミのようなものは花の跡。
種ができるかもしれない。
ゴミのような花のあとから大量の種が採れる。
その後、種からリトープスを育てた。
それは病気が出て全滅したけども、また種が採れれば1から育てたい。
すべての種が育っていれば家はリトープスだらけになっていたはずだ。
上記は種から育てていたリトさん。
元気な時のもの。
すでに葉の中央に切れ込みができている。
なんだがかわいい。
いや、可愛すぎる。
春が近づくと種をまきたくなる。