学生時代、お酒飲める年齢になって、はしゃぎだした。
バイトでお金貯めては、生活費&学費の足しにのつもりが交友費へ。
違うだろ、自分。
でも、理由もないのに、はしゃぎたい。
もっと大人になりたい、大人の仲間に入りたい。
今思えば大人の仲間って何?とか思うが。
そこで、女三人、オシャレなBARに行こうと盛り上がった。
一張羅のTシャツで行こうと話し合う。
一張羅って最近使わないが、使い方はあってるだろうか(独り言)
選んだ店は、少し路地裏にあり、おしゃれな佇まい。
重たい扉。
そして、店内は薄暗い。
カウンターの真正面に通された3人。
こんなど真ん中で飲むの???
丸見え感半端ない。
何やらメニューも多すぎてわからない。
英語もある。
お酒の種類と割り方で書かれていたように記憶しているが、その多さに圧倒。
そこで、オススメを作ってもらうことに。
しかも、個々にお酒の好みを聞いて作ってくれるらしい。
だから一人ひとり特別の味。
特別の色。
特別のグラス。
一点物。
なんだか特別感が増す。
ゆっくりとお酒を作っているが、手際がいい。
はっきり言って、というか正直かっこいいバーテンダー。
一人一人に好みを聞いて作ってもらうお酒に酔いしれる3人。
今思えば、カウンターのど真ん中で、早い時間から何の話をする???といった感じ。
バーテンさんの真ん前に並びながら三人で飲むカクテル。
オシャレなバーテンさんにカクテルの作り方を聞いたりして。
でも、作らないだろうと思うし、作らないだろうと思われていると思う。
でも、いい気分でお酒が飲めた。
しかし、お酒の味は覚えていない。
覚えているのはお酒の色。
あのきれいな形のカクテルグラス。
見た目が良すぎる夢の世界。
きれいなブルーのグラデーションに吸い込まれ。
あんなにきれいなお酒は久しく飲んでいない。
バーテンさんは、自分たちの着ていった服の話をふってくれる。
なんだか個性的なTシャツですねと。
ありがとう。ありがとう。
待ってた訳じゃないけど、待ってました!!!
気づいてくれてありがとう。
このTシャツは一張羅ですとは言わないけど、褒めてもらって満足。
自己満足のものなのです。
その後、数種類のカクテルを楽しみ、私は顔を赤くして終了。
帰りは三人とも浮き足立っていた。
暑い夏の日のカクテルの思い出。
お酒の味は思い出せないけども、思い出は素敵である。
あの日のTシャツのことは今でも覚えている。
あの時着ていたTシャツは前面に少しの英語が印字されていた。
さらに、裏側からも英語を貼り付けているデザイン。
だから、よくわからない英語がうっすらとTシャツの裏から透けて見える感じ。
表も裏からも英語。
今思うと、なぜそれをバーに着ていったのだ。
と言ってやりたい。
おしゃれだと思うけども、バーにはどうだ?
場違いじゃない?
場違いだったかもしれない。
でも、バーにドレスコードはないだろう。
あの素敵なデザインのTシャツはカクテルの素敵な色とともに脳裏に焼き付いた。
今年の夏はこだわりのTシャツを探してみようと思う。