あの時の看護師さん、助産婦さんへ

子供を二人出産した。

そのどちらも妊娠高血圧症候群に悩まされ、入院した。

頭は痛いし、安静を強いられる。

出産への不安も大きかった。

その時に支えられたのが、看護師、助産師の皆さんであった。

毎朝血圧を測っていただき、薬を運んでくださった。

きつい薬なのか常備せずに、必ず測定してから数値を確かめ薬を持ってきてくれた。

しっかり飲むのを見届けてから次の仕事に取り掛かるという流れであった。

大病院であったので、いろいろな妊婦が入院していた。

前置胎盤胎盤剥離、高血圧症候群、三つ子出産、その他もあったように思う。

一人一人にあった処置をしていく。

大変な仕事だと思った。

私の場合は血圧が安定するように点滴を行った。

点滴に常時つながれていることから、お風呂が大変であった。

お風呂のたびに、点滴を針を残して外し、水に触れないようにビニールをかける。

そして風呂から上がると点滴につなぐということを看護師さんがやってくれた。

針の交換や点滴液の交換、追加も頻繁にみてくださった。

私の場合は1ヶ月の入院であったが4ヶ月以上入院している方もおられた。

また、お風呂やシャワーができない場合は体を拭いてくれた。

これも看護師さん。

服を整え、タオルを整え、体を石鹸でぬ拭い、ぬるま湯で流し、きれいにしてくれた。

あの入院の日々は人の仕事を24時間見ることができる日々だった。

 

おなかが張っていないか、お腹の赤ちゃんの心臓の音を毎日2回検査するのも看護師さんであった。

お腹に帯を2重にまいて、10分程機械で心音を聞いていたように思う。

また、妊婦のお腹が張っているかどうかを測っており、きつく張る時は飛んできて様子を見てくれた。

あの検査をするたびに、頑張るしかないと思った。

この入院生活はいつまで続くかわからないけれど、毎日をなんとか安全に過ごし、出産までたどり着かねばと思った。

看護師さんもそう言ってくださり、妊婦の入院は素敵な入院ですよと声をかけてくれた。

年をとって入院するとたくさんの病気を抱えており、なかなか退院できない。

笑うことも減ってくると。

しかし、妊婦は出産して退院を目指せるし、なんとめでたいことでしょうと。

長く病院にいるとそう感じるのだろうか。

確かに嬉しい病院生活は少ない。

出産は愛でたくて嬉しいことだと心に刻まれていった。

自分で一人で生むのではない、たくさんの人に支えらえていた。

 

普段は穏やかで、落ち着いて仕事をこなされている看護師さんが目の色を替えて作業に移られたのが、出産間近になったときであった。

泣き叫んだり、大声がでたり、あばれたりと大変な中、そんなつらさを解決し医者につないでくださった、看護師さん。

もちろん体や赤ちゃんの状態を確認しつつ、うまく出産できるように段取りを組む。

その動きを見ていると、普段の看護師さんの動きではなかった。

冷静で、肝が座っていた。

きっと自分より若い看護師さんもたくさんおられたように思うが、脱帽であった。

この仕事はすごい。

ひとの命を預かっている。

それもうまくいくばかりでもない。

瞬時に判断しなければならない。

 

すごいと感じたのがもう一つある。

夜勤だ。

毎日毎日、病院でいると夜中も目がさめた。

そこでも看護師さんはおられた。

緊急にそなえモニターを見つつ検診も行う。

夜中の看護師さんは人数が少なくなるため、一人でさらにたくさんのことをこなされていたように思う。

連休であろうが、日曜日であろうが、生まれて来る時には対応をされていた。

もちろん休まれているのだろうが、すごいシフトだろうことは想像できた。

体力と気力がいる仕事だろう。

 

出産後も印象に残っている。

体力が落ち、子供の世話があり、へとへとになる。

血圧もそう簡単に下がらなかった。

そこで看護師さんがかなり世話をしてくれた。

子供の世話から、産後の検診、食事のこと、薬のこと、お風呂のこと、退院のこと。

 思い出すだけでたくさんのことを助けていただいた。

 

24時間で感じた看護師さん、助産師さんはすごいということ。

嫌な顔をせず、たいへんな仕事をこなしていく。

薬の間違いや人の間違いも許されない。

仕事といえども大変だ。

それをきれいに、やさしく、冷静にこなしていく。

あの仕事はすごい。

 

仕事復帰した時に見習おうと思った。

全然職種は違うが、あの姿勢は入院したから感じることができた。

出産したことも嬉しかったが、看護師さんの仕事を垣間見れたこともすごく嬉しかったのである。

 

ありがとう看護師さん。助産師さん。